短くて長い今日

なんでもないような事を、なんでもない事になる前に。

盗んでもなくならないもの

 

 

 

 

ちゃっかりしていると言われれば、まあそうね。

 

 

 

小さな頃から本はあまり持っていなかったんですが

恋愛漫画とか、恋愛小説はとっても好きでした。

きらきらした青春ものであったとしても

複雑極まりないオフィスラブとかでも

最終的に誰も幸せになれないようなものでも。

感情がダイレクトに伝わるものとして

恋愛は大して上手くないのにも関わらず

もしかするとだからこそかもしれませんが

恋愛ものと呼ばれる読み物が好きでした。

 

 

 

あれの一番にいいなあと思うところは

感情泥棒になれるところだと思うんです。

私だけではないはずとびくびくしながら

そろりと書いているつもりなのですが、

主人公とか登場人物のあれこれに

自分のことのように心を躍らせていくと

まるで自分がああいう愛をもらっていたり

ああいった愛を与えて、持ち合わせている

そんな錯覚を覚えることができたりしません?

 

 

 

あれだけ真っ直ぐな愛をもらえたらいいな

これほど複雑でも好きでいられるなんて

本当によっぽどの気持ちをもらっているんだな

本気でここまで悲しいって、ある意味愛だなあ

そうやって、客観的に物語を見つめながらも

自分がそんな大層なものをもらっている

そして大層なものを与えられる人になっている

ような、あくまで、そのような、感覚があります。

 

 

 

そうやって埋めているんです。

 

 

 

辛くなくても、満たされていない

悲しくなくても、なにかが足りない。

そういう時って、ありませんか。

 

 

 

茉莉花でした。